(20)ジェンダーと空間/場所研究グループ - 日本地理学会

代表者  倉光ミナ子

1) シンポジウム「ジェンダーの視点から何が見えるようになったか―日本の地理学研究における成果と可能性―」の開催

[秋季学術大会]2019年9月22日(日)13時〜16時、於 新潟大学五十嵐キャンパス。
本シンポジウムでは、1990年代以降、日本の地理学会に紹介されたフェミニスト地理学研究が、近年、経済のグローバル化や新自由主義的な福祉政策の導入、価値観やライフスタイルの変化などの著しく変容する社会経済的な現実の中でどのような可能性をもって発展していこうとしているのかについて考えていくことを目的とした。そのため、これまでの日本の地理学会におけるジェンダー研究の成果を振り返るとともに、以下の5名の研究者より自身の研究においてジェンダーの視点から何を語ることができるのか、何を解明できるのかという観点から報告を受けた。

影山穂波(椙山女学園大):「地理学におけるジェンダー視点の課題と展望」
久木元美琴(大分大):「福祉サービスの地理学的研究におけるジェンダーの視点―保育・子育て支援の地理学の到達点と課題―」
湯澤規子(法政大):「在来・近代産業を支える「労働」と「生活」の関係と論理―「生きること」を論じるジェンダー地理学―」
原口 剛(神戸大):「マルクス主義とフェミニズムの接点―寄せ場・野宿の運動からの視角―」
須崎成二(首都大・院):「空間/場所と性的少数者の視点」
2名のグループメンバーによるコメントの後には、フロアとの間で討論がなされた。

2)研究会の開催(予定)  [春季学術大会]2020年3月 於 駒澤大学。
「移動とジェンダー」をテーマに、2名の大学院生の登壇を予定している。
大野恵理(フェリス女学院大・院):「農村の結婚移民女性と「ホーム」―家族と地域住民との関係性に着目して―」
永井萌子(お茶の水女子大・院):「フランス・パリにおけるサハラ以南アフリカ諸国出身男性同性愛者による日常実践―クィアマイグレーションと〈戦術-抵抗〉の視点から―」