(19)地図・絵図資料の歴史GIS研究グループ - 日本地理学会

2009年度活動報告


代表者  平井 松午
 

本研究グループは、前年度で活動を終了した「地籍図類による景観復原研究グループ」を引き継いで、2009年度より新たに活動を開始した研究グループである。近年、数値地図・空間データ基盤が整備されるとともに、歴史資料のデジタル化も進みつつある。本研究グループでは、地籍図・古地図を含む地図・絵図資料全般を対象とし、整備が進む国土地籍情報や古地図画像データの利活用法について検討するとともに、地図・絵図データを用いたGIS分析法などに関する研究事例報告を通じて、新たな地図・絵図資料研究手法の開発・普及に努めるものである。
2009年度の主な活動としては、以下のような研究集会を開催したほか、発起人ならびに研究集会参加者のメーリングリストを作成し、HGIS News Letter no.1を発行した。

[第1回研究集会] 2009年3月29日(日)、於 帝京大学、参加者24名
南 昌代(国土地理院):「わが国の地図づくりの夜明け―国土地理院古地図コレクションからわかってきたこと―」
明治初期における地図づくり、国土地理院所蔵古地図、明治期の地図作成における伊能図の利用法、国土地理院HP古地図コレクションウェッブサイトの紹介。
平井松午(徳島大):「地図・絵図資料の歴史GIS研究グループ活動方針について」
研究グループの運営に関するビジネスミーティングと、GISに関わる基盤地図情報および歴史GIS環境をとりまく課題についての報告。

[第2回研究集会] 2009年10月25日、於 琉球大学、参加者14名
塚本章宏(立命館大・学振特別研究員):「欧米の研究動向にみるHistorical GISの課題と可能性」
欧米における歴史 GIS(HGIS)の展開過程や研究動向、ならびにHGISの課題と可能性を紹介。
町田宗博(琉球大)・金城 善(糸満市役所):「沖縄における地図と歴史GIS」
琉球大学を中心としたGIS研究の取り組み、ならびに「真和志間切針図」を中心とした近世期における琉球の実測図に関する研究発表。

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