2025年秋季学術大会 大会案内

 2025年日本地理学会秋季学術大会を東北地理学会、弘前大学と共催で,弘前大学にて下記の要領で実施いたします.

1. 大 会 日 程

9月17日(水)
~24日(水)
  高校生ポスターセッション(オンライン開催)
9月19日(金) 15時00分~17時00分 代議員会(総合教育棟303講義室)
9月20日(土) 9時00分~17時00分 口頭発表
  9時00分~18時00分 ポスター発表 (コアタイム:17時~18時)
  9時00分~12時00分 シンポジウムS1:世界地誌学習の新たな方向性――アメリカ地誌と新しい地理的概念――(第1会場)(地理教育公開講座委員会主催公開シンポジウム)
  9時00分~12時00分 シンポジウムS2:日本地理学会100周年! いま一度ジオパークと地理学の関係を考える(第2会場)(ジオパーク対応委員会主催公開シンポジウム)
  13時00分~16時00分 シンポジウムS3:概念を視野に入れた地理歴史科教師の再文脈化――次期学習指導要領改訂を見据えて――(第1会場)(地理教育専門委員会主催公開シンポジウム)
  17時10分~17時55分 2024年度吉野賞受賞記念講演(第1会場)
  18時00分~20時00分 懇親会(弘前大学生協文京食堂)
9月21日(日) 9時00分~12時00分  シンポジウムS4:地球的課題解決のための資質・能力を育成する地理教育――小学校・中学校・高等学校までの一貫カリキュラムに向けて――(第1会場)(地域研究委員会・地球惑星科学委員会合同地理教育・ESD分科会・地理教育専門委員会主催公開シンポジウム)
  9時00分~12時00分 シンポジウムS5 日本地理学会地名問題検討委員会の発足とアイヌ語地名(第2会場)(地名問題検討委員会主催公開シンポジウム)
  9時20分~17時00分 口頭発表
  9時00分~16時00分 ポスター発表(コアタイム:13時00分~14時00分)
  13時00分~16時30分 シンポジウムS6 中国の人文地理学研究の最新動向と日中学術交流(第1会場)(第1会場)(交流専門委員会・中国地理学会国際交流工作委員会主催公開シンポジウム)
  13時00分~16時10分 シンポジウムS7 トイレと循環型社会の地理学 (第2会場)
  13時00分~16時00分 公開講演会 地理的視点から見た青森の温泉,再発見(市民向け公開講演会)
  14時00分~17時00分 研究グループ集会

9月22日(月)

7時50分~18時30分 巡検第1班 十和田湖および奥入瀬渓流の地形と新たなツーリズムの試み
9月22日(月)
9月23日(火)
11時10分
  18時00分
巡検第2班 下北ジオパーク巡検 ――本州最北端「まさかりの大地」に学ぶ――
9月22日(月) 9時00分~16時00分 巡検第3班 弘南鉄道大鰐線とその沿線の公共交通

2.大 会 会 場 

弘前大学文京町キャンパス  総合教育棟 
〒036-8560 青森県弘前市文京町1

受 付 総合教育棟1階 書籍等展示 総合教育棟3階
第1会場 総合教育棟2階 会員控室 総合教育棟3階
第2~6会場 総合教育棟3階 懇親会 弘前大学生協文京食堂
ポスター会場 総合教育棟2階    

3.会場への交通案内

 会場へは,弘前大学正門より入構下さい.JR「弘前」駅からの移動時間は,徒歩で約20分,タクシーで約5分,バスで約15分です.バス利用の際には,JR「弘前」駅前(中央口)【3番のりば】から「小栗山・狼森線」または「学園町線」に乗車し,「弘前大学前」で下車して下さい.駐車場には限りがございますので,できるだけ公共交通機関でお越し下さい.
会場への交通アクセス URL https://www.hirosaki-u.ac.jp/info/access/bunkyocho/
主要交通機関から弘前市への交通アクセスは以下の通りです.
〔青森空港から〕
 青森空港からは,青森空港線バスを御利用いただくと,「弘前駅前」または「弘前バスターミナル」まで約55分です.
〔新幹線「新青森」駅から〕
「新青森」駅からは,JR奥羽本線(弘前行または秋田行)で「弘前」駅まで約45分です(普通列車).

4.大会参加の諸費用

 事前参加登録期間は2025年9月12日(金)23:59 までとなります.

事前支払大会参加費: 正会員 3,000円
  正会員(学生会員(院生)) 1,500円
  一般(非会員) 3,500円
  院生(非会員) 2,000円(ただし,学部学生・高校生以下は無料)
事前支払懇親会費   5,000円(院生・学部学生2,000円)
当日支払大会参加費: 正会員 3,500円
  正会員(学生会員(院生)) 2,000円
  一般(非会員) 4,000円
  院生(非会員) 2,500円(ただし,学部学生・高校生以下は無料)
当日支払懇親会費   6,000円(院生・学部学生2,500円)

 学部生,高校生以下は参加費無料です.
 公開シンポジウムのみ参加される非会員の大会参加費は無料です.
 発表要旨集:2,000円 会場受付で販売します.また,事前参加登録サイトから発表要旨集の購入を申し込み,参加費と合わせて要旨集代金をお振込みいただいた方は,会場受付で受け渡しとなります.
 事前振込をされた方は,受付完了メールをプリントアウトすれば適格請求書として使用できます.また,大会参加費等を勤務先で会計処理する場合は,振込時にATMで発行される振替証(あるいは,振替を証明する画面のスクリーンショット等)を御使用下さい.学会としての領収書は,原則として発行いたしません.
 当日支払大会参加費の領収についてはレシートを発行します.特に,領収証を必要とされる方は,受付手続きの際にお申し出下さい.

5.シンポジウム概要

・シンポジウムS1:世界地誌学習の新たな方向性――アメリカ地誌と新しい地理的概念――

 次期改訂に向けて,地理教育でアメリカ地誌をどのように扱うか,「地理探究」「地理総合」「中学社会科地理的分野」「小学校社会科」において,いかに魅力的な世界地誌学習を構築するか考えたい.

プログラム

・シンポジウムS2:日本地理学会100周年! いま一度ジオパークと地理学の関係を考える

 日本地理学会100年の歴史の中で,ジオパーク対応委員会(2008年~)の蓄積は浅い.しかし日本ではgeoparkを「地質公園」ではなく「ジオパーク」とし,人文社会系と自然系とにまたがる地理学(Geography)関係者が,地域・自然の姿の解明・読解や教育,防災・減災,観光・地域づくりなど多方面で重要な役割を果たしてきた.この機にジオパークと地理学の関係の「来し方」を振り返るとともに,100年後の世界に向けた「行く末」について議論したい.
プログラム

・シンポジウムS3:概念を視野に入れた地理歴史科教師の再文脈化
           ――次期学習指導要領改訂を見据えて――

 次期学習指導要領改訂を見据え,中教審の議論で各教科等の「中核的な概念・方略」に焦点を当てた議論が為され,指導要領の一層の構造化が検討されている.
 そこで,概念志向の教育へ移行したシンガポールの地理教育改革・教員研修に係る基調提案を基に,日本で概念志向の授業を実践している教師の報告のほか,シンガポール等のアジア諸国との比較を通して,中核的な概念や構造化の異同,教師による再文脈化のあり方を議論したい.
プログラム

・シンポジウムS4:地球的課題解決のための資質・能力を育成する地理教育
           ――小学校・中学校・高等学校までの一貫カリキュラムに向けて――

 グローバル化や環境変化が急速に進む現代,地球的課題解決のための資質・能力のさらなる充実は喫緊の課題である.すなわち,よりよい社会に変革する能力の育成が求められている.学校教育では小学校から高等学校まで諸教科等で段階的にその力を育成することが重要であるが,効果的に行われているとはいない.こうした能力育成のための地理教育における必要な教育内容を小・中・高までの一貫したカリキュラムを念頭に考える.
プログラム

・シンポジウムS5:日本地理学会地名問題検討委員会の発足とアイヌ語地名

 このほど,日本地理学会地名問題検討委員会が発足した.日本社会で地名への意識が低い理由の一つに,日本が植民地化された経験がなく,一方で敗戦時に自動的に海外植民地を失い,旧植民地の脱植民地化を自国の問題として受け止めることがなかったことがある.しかし,現在の日本の領土内にもアイヌとの関係のように,異なる民族間の関りの歴史がある.本シンポジウムはアイヌ語地名を中心に日本の地名問題を考える.
プログラム

・シンポジウムS6:中国の人文地理学研究の最新動向と日中学術交流

 近年,中国は目覚ましい社会経済発展を遂げる一方で,先進諸国において顕在化した多様な社会問題にも直面している.このような状況を背景に,中国における人文地理学の研究は,その研究対象および方法論において大きな変化と多様化の傾向を示しており,新たな研究領域の開拓や学際的なアプローチの深化がみられている.
 本シンポジウムは,2015 年秋季学術大会時に開催されたシンポジウム「現代中国の都市地理学」の継続企画として,日本地理学会中国地理研究グループとの共催により,日本と中国の人文地理学研究者間の学術交流を継続・発展させ,相互理解をより一層深化させることを目的として開催するものである. 
 中国人文地理学界の第一線で活躍する研究者より近年の中国における人文地理学研究の研究動向を共有していただき,日中の研究者がそれぞれの視点から,現代社会が直面する地理学的課題,および将来にわたって持続可能な社会発展を妨げる可能性のある課題について多角的に考察し,議論を深める場を提供する.
プログラム

・シンポジウムS7:トイレと循環型社会の地理学

 持続可能な開発目標(SDGs)において,「安全な水とトイレを世界中に(目標6)」が謳われている.排泄とその処理をめぐる体系(サニテーション)は,自然条件(水、気候、地形)や社会条件(資本,技術、知識)の地域的偏在に規定され、時空間の中で多様に展開してきた。本シンポジウムでは人文地理学,自然地理学,地誌学の視点からトイレと排泄,サニテーションついて検討し,循環型社会に関する新たな学術知創出を試みる.
プログラム

6.会場周辺の宿泊施設について
 連休中の開催であり,観光客が増加していることから,宿泊施設は混雑が予想されます.宿泊予定の方は,各自で早めの予約をお願いします.弘前市内のホテルを中心に御利用下さい.

7.食事の案内
 土曜日は学内の食堂が営業予定です(日曜日は営業無し).弘前大学周辺にはいくつかの飲食店とコンビニエンスストアはありますが,数が少ない上に,昼食時は混雑が予想されます.特に日曜日には,各自,来場される前に昼食を用意されることをお勧めします. 

8.託児所について
 お子様を連れて御参加の方は,弘前駅前公共施設ヒロロスクエアの「託児室」を利用できます.託児所利用希望の方は直接申し込んで下さい.利用時間帯,利用料金,支払い方法等の詳細につきましても直接お問い合わせ下さい.URL https://www.hirorosquare.jp/erea1_3.html
 託児所利用希望の方には、利用料に対する補助支援を行います.詳細は別途,日本地理学会事務局までお問い合わせ下さい.

9.巡検の集合時間・場所

第1班「十和田湖および奥入瀬渓流の地形と新たなツーリズムの試み」(日帰り)
 9月22日(月)  8時 JR弘前駅東口

第2班「下北ジオパーク巡検――本州最北端「まさかりの大地」に学ぶ――」(一泊二日)
 9月22日(月) 11時10分 下北駅

第3班「弘南鉄道大鰐線とその沿線の公共交通」(日帰り)
 9月22日(月) 9時 弘南鉄道大鰐線 中央弘前駅

10.口頭発表について
 プログラム中の人名の印は口頭発表者を表します.発表時間は討論・交代時間を含めて19分とし,1鈴12分,2鈴15分(発表終了),終鈴19分(討論終了)となります.発表時間枠が固定されていますので,発表者および座長は発表時間を厳守して下さい.
 なお,円滑なプログラム進行に御協力いただくため,液晶プロジェクターの使用者はWindows版のPowerPoint2019で正常に表示されることを確認したファイルを, USBメモリー (Type-A端子,Windows で読み込めるフォーマット)に保存して御持参下さい.会場校で用意するPCのOSはWindows11です.事前に各自で必ずウイルスチェックを行い,発表会場の午前,午後の最初の発表開始20分前までに担当者に渡して下さい.発表後,パソコン上のファイルは御自身の責任で削除をお願いいたします.
 また,備え付けのHDMIケーブルを利用し,持参ノートPCを利用することも可能ですが,変換アダプター等が必要な場合は御自身で御用意下さい.

11.ポスター発表について
 ポスター発表は,9月20日(土)9時~18時と21日(日)9時~16時に,ポスター会場(ポスター1~4会場(2階))で行います.展示場所を指定しますので,この場所で口頭説明を行って下さい.口頭説明の時間は任意ですが,今大会では,20日(土)の17時~18時と21日(日)の13時~14時を口頭説明のコアタイムとして設定します.発表者はこの時間帯に20分程度の口頭説明と質疑応答を行って下さい.ポスターの標準的なサイズはA0サイズ(841mm×1189mm)1枚です(このサイズ以下であれば掲示は可能です).会場での資料等の配布は自由です.
 掲示方法は会場係の指示に従って下さい.掲示に必要な画鋲類は用意しております.展示物は9月20日(土)9時から掲示できます.9月21日(日)15時から16時の間に各自の責任で片付けて下さい.21日(日)17時の時点で片付けられていないポスター等は,大会実行委員会にて処分します.

12.出張依頼状について
 (1)出張依頼状の必要な方は,1.出張期間 2.依頼状提出先 3.依頼状送付(返信)先を明記し,切手を貼付した返信用封筒を同封の上,学会事務局へお申し込み下さい.
 (2)発表要旨集の定期購読をされている方で発表要旨集が9月17日(水)までに未着の場合は,学会事務局へお申し出下さい.

13.第4回公開講演会「地理的視点から見た青森の温泉,再発見」(市民向け公開講演会)
 日 時 9月21日(日) 13時~16時
 会 場 弘前大学 101講義室
 プログラム
  1)山中 勤(筑波大学):基調講演  温泉水の起源
               ――超深層水循環の解明と地震予知に向けて――
  2)井岡聖一郎 (弘前大学):青森県の温泉資源
  3)若狭 幸(弘前大学):青森県の温泉利用
  4)羽渕一代 (弘前大学):人口減少と温泉文化
 定 員 対面会場:200名(申込不要・参加費不要)直接会場で受付
     オンライン参加:50名(要申込・参加費不要)日本地理学会ホームページよりお申し込み下さい.
     市民向け行事のため,市民の参加を優先します.
 主 催 公益社団法人日本地理学会
 後 援 弘前大学地域戦略研究所,弘前市教育委員会,東北地理学会
 連絡先 日本地理学会企画専門委員会 作田龍昭(kikaku@ajg.or.jp)
     弘前大学大学院理工学研究科 井岡聖一郎(ioka【at】hirosaki-u.ac.jp)

14.無線LAN利用について
 大会当日は,eduroamによるインターネット接続が利用可能です.eduroamに参加している教育研究機関に御所属の方は,eduroamJPのWebページ(https://www.eduroam.jp/)を参考に事前に利用アカウントの申請と利用端末の設定をお願いします.eduroamが利用できない大会参加者の方は,弘前大学で発行したゲストアカウントを御利用いただけますので,参加受付時にお申し出下さい.

15.学内での喫煙について
 弘前大学では指定喫煙所はなく,大学の敷地・施設内で全面禁煙化されています.大学敷地外での喫煙も近隣への迷惑となりますので,御遠慮下さい.

16.大 会 役 員
大会実行委員長:小岩直人(弘前大)
大会実行委員:井岡聖一郎(弘前大),櫛引素夫(青森大),鄒 青穎(弘前大),中村智行(青森中央学院大),増山 篤(弘前大),松井 歩(弘前大),三浦英樹(青森公立大),谷田貝亜紀代(弘前大),若狭 幸(弘前大)

17.口頭発表座長表

  9月20日(土)午前 9月20日(土)午後 9月21日(日)午前 9月21日(日)午後
第1会場

シンポジウムS1

シンポジウムS3
吉野賞受賞記念講演
シンポジウムS4 シンポジウムS6
第2会場

シンポジウムS2

  シンポジウムS5 シンポジウムS7
第3会場

307~308 沼尻治樹

309 鈴木秀和

 

 

311~313 木口雅司

314~316 澤田康徳

317~319 堅田元喜

320~322 鈴木智恵子

332~335 原  将也

336~339 伊藤徹哉

 

 

344~346 西城 潔

347~350 佐藤善輝

 

 

第4会場

407~409 岩船昌起

 

 

    

411~413 小野映介     

414~416 黒木貴一

417~419 村山良之

420~422 岩佐佳哉

432~433 駒木伸比古

434~436 初澤敏生

437~439 田中雅大

 

444~446 阪上弘彬

447~449 浅川俊夫

450~452 吉田 剛

 

第5会場

504~506 草野邦明

507~509 高野誠二

 

 

511~513 西山弘泰

514~515 杜 国慶

516~517 大谷友男

518~519 櫛引素夫

532~533 米家志乃布

534~536 大平晃久

537~539 天野宏司

 

544~546 大城直樹

547~548 服部亜由未

 

 

第6会場

601~602 畠山輝雄

603~605 三浦尚子

606~609 川添 航

 

611~613 植村円香

614~615 両角政彦

616~618 中村周作

619~620 遠藤 尚

621~622 梅田克樹

632~635 有馬貴之

636~639 坂口 豪

 

 

 

 

秋季学術大会における各研究グループの研究集会開催について

1.日時および会場 9月21日(日)午後,総合教育棟3階で開催されます.会場はグループ名の後に示します.

2.集会および話題提供

―14時~15時30分開催―

近代日本の地域形成研究グループ(313講義室)

農業・農村の地理学研究グループ(314講義室)

サービス化と流通の地理学研究グループ(315講義室)
 駒木伸比古(愛知大)・寺谷亮司(愛媛大・名誉):「地域のストーリー」に注目した商店街におけるまちづくり活動研究に向けて

持続可能な観光地域研究グループ(316講義室)
 たやなおき:『ふらいんぐういっち』を契機とした聖地・弘前市への移住

共生社会と地域問題研究グループ(317講義室)
 松岡由佳(名古屋大):福祉サービスの供給と自治体による支援事業からみた障がい者の就労

海の地理学研究グループ(320講義室)

―15時30分~17時開催―

成熟社会におけるローカル・ガバナンスの地理学研究グループ(313講義室)
 村松 晟(東京大・院):地方圏における公共サービス提供の状況――簡易郵便局の事例を中心に

都市の社会・文化地理学研究グループ(314講義室)

空間的な視野に基づく交通研究グループ(315講義室)