2023年春季学術大会 大会案内

2023年春季学術大会を下記のとおり,東京都立大学で開催いたします.すでにお伝えしたとおり,今大会より事前の参加登録と参加料振込が必要になります.日本地理学会ホームページ「大会参加申し込み」欄から大会参加申し込みページに進んで手続きをお願いします.

1. 大 会 日 程

3月24日(金) 15時00分~16時30分 臨時総会・代議員会(12号館102室)
3月25日(土) 9時00分~16時20分 口頭発表
  10時00分~18時00分 ポスター発表 (コアタイム:17時~18時)
  9時00分~12時00分 シンポジウムS1:次期改訂に向けての小中高地誌学習の新たな方向性(第7会場)
(地理教育公開講座委員会主催公開シンポジウム)
  13時00分~16時30分 シンポジウムS2:関東大震災から百年――あらためて何を学び「地理総合」でいかに教えるか――(第7会場)
(災害対応委員会主催公開シンポジウム)
  16時45分~17時15分 表彰式(第7会場)
  17時30分~18時15分 2021年度吉野賞受賞記念講演(第7会場)
3月26日(日) 9時00分~17時00分 口頭発表
  9時00分~15時00分 ポスター発表(コアタイム:11時40分~12時10分)
  9時20分~12時00分 シンポジウムS4:学校教育・生涯学習における地理情報活用の一般化 (第5会場)
  9時00分~12時00分 シンポジウムS3:島嶼火山の自然災害――伊豆諸島における実体と備え――(第7会場)
(災害対応委員会主催公開シンポジウム)
  13時00分~17時00分 シンポジウムS5:寒冷地域の自然地理学――この10年の進歩と将来―― (第7会場)
  13時00分~17時00分 研究グループ集会
3月27日(月) 9時30分~16時30分 巡検第1班
  9時00分~17時00分 巡検第2班
  10時00分~12時30分 公開講座GIS講習会

2.大 会 会 場 

東京都立大学南大沢キャンパス
〒192-0397 東京都八王子市南大沢1-1
連 絡 先 東京都立大学日本地理学会大会実行委員会 e-Mail:general.meeting.ajg.tmu@gmail.com
受  付  12号館1階 玄関ロビー  第6会場  11号館1階110室
第1会場  12号館1階101室     第7会場  11号館2階204室
第2会場  12号館1階102室     ポスター会場 8号館・9号館1階アトリウム
第3会場  12号館1階103室        高校生ポスター会場 国際交流会館喫茶コーナー
第4会場  12号館1階104室      書籍等展示 11号館1階
第5会場  12号館2階201室      会員控室  11号館1階,12号館2階
キャンパスマップ  https://www.tmu.ac.jp/campus_guide/map.html

会場案内・会場配置図(pdf) 

3会場への交通案内

〔徒歩〕京王相模原線「南大沢」駅改札口から徒歩約20分(12号館入口)
 自動車での入構は御遠慮下さい.
会場への交通アクセス https://www.tmu.ac.jp/campus_guide/access.html

4.大会参加の諸費用

大会参加費:正会員        3,000円
      正会員(学生会員) 1,500円
       一般(非会員)   3,500円
      学生(非会員)    2,000円(ただし,高校生以下は無料)
公開シンポジウムのみ参加される非会員は無料です.
発表要旨集:2,000円 会場受付で販売します.
大会参加費の領収証発行は省略し,参加証(名札)の発行をもって代えます.特に,領収証を必要とされる方は,受付手続きの際にお申し出下さい.
本大会では,参加予定者の情報を事前に把握するとともに,事前に参加費等を振込みいただくことで,現地会場での受付を円滑に進めたいと考えております.参加者の皆様には,事前参加登録および参加費等の事前振込への御協力をお願いいたします.

5.参 加 登 録
 受付業務の省力化のため,会員・非会員を問わず全ての学会参加者は,日本地理学会ホームページから,原則として事前参加登録をお願いします.参加登録期間は3月10日(金)までです.

6.シンポジウム概要

・シンポジウムS1:次期改訂に向けての小中高地誌学習の新たな方向性

 地理教育に関する新課程への移行は,小学校では 2020年、中学校では 2021年,高等学校では「地理総合」が2022年から 「地理探究」が2023年から実施されることにより完成する.今回の改訂により,小中高の系統性が強調され,「地理総合」の必履修化により地理教育の重要性は社会的にも認められた.しかし,地理教育の系統性という面からみると,次期改訂に向けて検討しなければいけない点が残されている.
 とりわけ,地誌学習の方向性については,小学校における地理教育、地誌学習が十分に位置づけられないために、中学校での地理教育に大きな負担がかかっており,近年の公開講座においてその連続性の重要性が繰り返し指摘されてきた.また,日本の地誌学習の伝統を活かした,欧米の能力ベースの地理教育とは異なる、知識も含めた地域理解のプロセスをどう具現化し定着させていくのかを考え,実践ベースで持続可能な社会のために地理教育の役割が大きいことを社会にしっかり意味づける,従来の地誌学習から,資質・能力の育成につながる,新しい地誌学習が求められている.
 共催している日本地理教育学会では2022年12月11日に「小学校における地理教育の推進と課題――次期学習指導要領を見すえた防災・地図・世界地理の指導――」中谷佳子(千葉大学附属小学校),内川 健(成蹊小学校),由井薗 健(筑波大学附属小学校),中山正則(越谷市立蒲生南小学校)の4名の先生方の発表により例会が開催される.ここで議論されたことを視野にいれながら,すでに議論がはじまっている小学校の方向性を中心に,小中高地誌学習の新たな方向性について考察したい. 

→プログラム

・シンポジウムS2:関東大震災から百年――あらためて何を学び「地理総合」でいかに教えるか――

 1923年大正関東地震から百年経ち,犠牲者10万人を超える我が国最悪の震災をもたらしたことは語り継がれているものの,その具体的な教訓は,地理学ならびに地理教育においてどのように整理されているだろうか.地形・地盤条件による震度の違い,防火体制や耐震建築の重要性,正確な情報伝達の重要性などに加え,都市計画や首都移転の可能性など多岐にわたるはずである.本シンポジウムは,関東大震災研究の第一人者の基調講演からその全貌を学んだ上で,あらためて今日的課題を整理し,「地理総合」をはじめとする地理教育への反映方法を探る.超過密で,多くの国家的機能が集中する東京の地震防災に関して,関東大震災から何を学び,いかに主体的に考えるべきかについて議論したい.
→プログラム

・シンポジウムS3:島嶼火山の自然災害――伊豆諸島における実体と備え――

 日本列島では多様な自然災害が発生し,災害種,発生域の社会状況により災害形態や対策も変化する.島嶼火山での災害は,噴火や火山島独自の斜面災害,気象災害に特殊性がある.伊豆諸島では改正活火山法の下で2020年度までに火山避難計画等が策定された.一方で過去10年間に台風による大規模土砂災害や風害が発生している.シンポジウムでは伊豆諸島を事例に島嶼火山における災害の実体と備えを整理し課題を模索する.
→プログラム

・シンポジウムS4:学校教育・生涯学習における地理情報活用の一般化

 インターネットを介して地理情報を取得し,可視化することが容易になった.学校教育や生涯学習でも地図活用や主題図作成が行われている.インターネット時代の地理情報活用では,操作の容易な地図に直結するアプリケーションの開発が重要である.本シンポジウムではこれまでに一般に受容されたアプリケーションであるMANDARAや今昔マップ,カシミール3Dを通して,地理情報活用の一般化についてこれまでの取り組みを振り返る.
→プログラム

・シンポジウムS5:寒冷地域の自然地理学――この10年の進歩と将来――

 2011年春季学術大会公開シンポジウム「寒冷地形研究最前線」から10年経った.この間,国内外の寒冷地域における自然地理学的研究は進展し,知見が増した.それらの知見を総括し,研究の未到達点やそれに関連する課題を整理する.また寒冷地域の自然環境の変容に対応した人類の持続的発展を探るため,社会との関係も視野に入れつつ,今後の研究の方向性や研究成果を基盤とした諸活動のあり方も議論する.
→プログラム

7.食事の案内
 今回は昼食の手配はありません.生協は土日は休業,会場近くの小さな食堂と売店は土曜日のみ営業しています.南大沢駅前にはレストラン等ありますが,昼食時は混雑が予想されます.来場される際に昼食を用意してくることをお勧めします.なお南大沢駅前での食事(テイクアウト含む)については,以下のURLにあるグルメマップを御参照下さい.駅前にはスーパーマーケットとコンビニもあります.
https://tama-nc.co.jp/

8.託児所について
 一時保育サービスについては,学会参加者を対象に,東京都立大学が運営する一時保育施設の「都立大KIDS」(南大沢駅から徒歩約7分)を紹介いたします.
 保育対象は生後57日から小学校就学前の子どものみです.利用料金は,1人1時間あたり800円(1日の上限5,000円),利用希望者が学生・大学院生の場合は1時間あたり400円(1日の上限2,500円)です.利用希望者は,3月10日(金)17時までに,氏名,所属,連絡先および利用希望日時を明記してyukis【at】tmu.ac.jp(東京都立大学 坂本優紀)まで御連絡下さい.
 追って「都立大KIDS」担当者から御連絡のあった連絡先へ申込方法等について御案内します.なお,施設の都合上,一日の利用者上限を5名とします.定員になりましたら締め切らせていただきますので,御了承下さい.

9.巡検の集合時間・場所

第1班 自然と共生するニュータウンのまちづくり―― 南大沢地区の挑戦――
3月27日(月) 9時30分 東京都立大学(南大沢キャンパス)正門前

第2班 大都市圏郊外の建造環境の変化とリノベーション――『オールドタウン』化に抗う多摩ニュータウンの取組み――
3月27日(月) 9時00分 京王多摩センター駅南口

10.口頭発表について
 プログラム中の人名の印は口頭発表者を表します.発表時間は討論・交替時間を含めて19分とし,1鈴12分,2鈴15分(発表終了),終鈴19分(討論終了)となります.発表時間枠が固定されていますので,発表者および座長は発表時間を厳守して下さい.
 なお,液晶プロジェクターの使用者はWindows版のPowerPoint2019で正常に表示されることを確認したファイルを, USBメモリー (Type-A端子,Windows で読み込めるフォーマット)に保存して御持参下さい.事前に各自で必ずウイルスチェックを行い,発表会場の午前,午後の最初の発表開始20分前までに会場係に渡して下さい.報告後,パソコン上のファイルは御自身の責任で削除をお願いいたします.

11.ポスター発表について
 ポスター発表は,3月25日(土)10時~18時と26日(日)9時~15時に,ポスター会場(8号館・9号館1階アトリウム)で行います.展示場所を指定しますので,この場所で口頭説明を行って下さい.口頭説明の時間は任意ですが,今大会では,25日(土)の17時~18時と26日(日)の11時40分~12時10分を口頭説明のコアタイムとして設定します.発表者はこの時間帯に20分程度の口頭説明と質疑応答を行って下さい.ポスターの標準的なサイズはA0サイズ(841mm×1189mm)1枚です(このサイズ以下であれば掲示は可能です).会場での資料等の配布は自由です.
 掲示方法は会場係の指示に従って下さい.掲示に必要な画鋲類は,用意しております.展示物は3月25日(土)9時から掲示できます.3月26日(日)15時から16時の間に各自の責任で片付けて下さい.26日(日)16時の時点で片付けられていないポスター等は,大会実行委員会にて処分します.

12.出張依頼状・発表要旨集について
 (1) 出張依頼状の必要な方は,1.出張期間 2.依頼状提出先 3.依頼状送付(返信)先を明記し,切手を貼付した返信用封筒を同封の上,学会事務局へお申し込み下さい.
 (2)定期購読をされている方で,発表要旨集が3月20日(月)までに未着の場合は,学会事務局へお申し出下さい.

13. 公開講座 GIS公開講習会:「知る」「見る」「触る」授業で使えるWebGIS講座
主催:日本地理学会地理教育専門委員会,協力:東京都立大学,ESRIジャパン
日時:3月27日(月) 10時~12時30分
会場:東京都立大学南大沢キャンパス1号館 330室
対象者:小中高の先生,地理教育に関係のある方
内容:令和4年度から,高等学校において「地理総合」の必修化がはじまりました.「GIS(地理情報システム)の活用」も改訂された学習指導要領に記載されています.しかし,地理総合がはじまったとはいえ,どのようにGISを用いた授業をしたらよいのかわからないという先生方も多いのではないでしょうか.本ワークショップでは,クラウドGIS「ArcGIS Online」を実際に触っていただき,PCやタブレットを用いGISを活用した授業を行うためのヒントをご提供します.授業で使える教材のヒントもご提供します.
申込期限:3月12日(日)
定員:50名
申込先 URL https://www.esrij.com/events/details/162234/
期限前であっても定員に達した時点で締め切ります.

14.地域調査士,GIS学術士相談室の開設について
 資格専門委員会では地域調査士,GIS学術士制度相談室を開設します.科目認定申請に関わる大学関係者対象の事前相談の場として御活用下さい.
 日時:3月25日(土)13時~17時
 場所:11号館206室

15.無線LAN利用について
 大会当日は,eduroamによるインターネット接続が利用可能です.また,12号館の各教室と11号館1階の教室では,東京都立大学が提供するオンライン授業用の5G回線が利用できます.
eduroamに参加している教育研究機関の御所属の方は,以下のWebページを参考に事前に利用アカウントの申請と利用端末の設定をお願いします.
eduroamJP:https://www.eduroam.jp/
eduroamの利用(他機関者向け・東京都立大学):https://www.comp.tmu.ac.jp/tmuner/system/network/eduroam/used_at_tmu.html
eduroamに参加している機関以外の御所属の方は,東京都立大学で発行したゲストアカウントの御利用ができますので,当日受付の際にお申し付けください.ゲストアカウントは数が限られていますので,御利用になれない場合もあります.

16.学内での喫煙について
 キャンパスでは喫煙場所が定められています.下記マップを参照下さい.
南大沢キャンパス 指定喫煙場所 MAP:https://www.tmu.ac.jp/extra/download.html?d=assets/files/download/campusmap/kituenjo_map_2022.11.pdf

17.大 会 役 員
大会実行委員長:鈴木毅彦
大会実行委員:若林芳樹,高橋日出男,松山 洋,川東正幸,吉田圭一郎,滝波章弘,白井正明,
矢部直人,中山大地,坪本裕之,高橋 洋,石村大輔,仁平尊明,坂本優紀,根元裕樹

 

春季学術大会における各研究グループの研究集会開催について

1.日時および会場 3月26日(日)午後.11号館,12号館で開催されます.会場はグループ名の後に示します.

2.集会および話題提供
―13時~15時開催―

近代日本の地域形成研究グループ(11号館206室)

都市気候環境研究グループ(11号館201室)
山口隆子(法政大)・三坂育正(日工大):千代田区「ヒートアイランド対策計画」の見直し
菅原広史(防衛大):都市気候におけるいくつかの誤解について

国際経済経営地理学研究グループ(11号館306室)
川久保篤志(東洋大):グローバル圧力下の日本の農業経営の変化 ―― 商品差別化戦略に焦点を当てて
”Management Geography”の刊行について

中国地理研究グループ(12号館203室)
周 柃瀚(広西チワン族自治区霊山県工業区管理委員会)・阿部康久(九州大):改革開放初期の中国における観光業振興と中央・地方政府間の関係―—広西チワン族自治区桂林市を事例として
コメンテーター:周長山(広西師範大)

農業・農村の地理学研究グループ(11号館308室)
趙 文琪 (Zhao Wenqi)(筑波大・院):The Endogenous Development of Rural Area in Zhejiang Province from the Perspective of Geocultural Villages: A Case Study of Baiyankeng Village (地質文化村からみた浙江省農村地域の内発的発展――白雁坑村を事例に)

都市地理学研究グループ(11号館302室)
安倉良二(立命館大・非常勤):中心商業地とまちづくり
阿部 隆:東北地方の人口転換と災害――都市・集落システムの転換を中心として

少子高齢化と地域問題研究グループ(11号館202室)
松岡由佳(函館高専):精神障がい者施設と地域社会――日本における「脱施設化」の地域的展開と課題

GISと社会研究グループ(12号館202室)
話題提供:大西宏治(富山大)・西村雄一郎(奈良女子大)・岩崎亘典(農研機構)・瀬戸寿一(駒澤大):地理学・地図学系データアーカイブの現状と今後――地理情報活用の一般化シンポジウムを受けて

気候と災害の歴史研究グループ(11号館208室)
小西次郎(茨城大):1850年代の那覇の気温の再現
Xiaodan Zhang(都立大): Reconstruction and characterization of droughts and  floods in the Hanjiang River Basin, China, 1426-2017

地理学のアウトリーチ研究グループ(11号館301室)

―15時~17時開催―

エスニック地理学研究グループ(11号館206室)
朝水宗彦(山口大): コロナ禍における多様な訪日留学生のエスノグラフィー
大石太郎(関西学院大): カナダ,沿海諸州におけるエスニック・イベントの地域に果たす役割――世界アカディアン会議の観察から

都市の社会・文化地理学研究グループ(12号館203室)
林  凌(日本学術振興会特別研究員PD):重ねがけされる地域――兵庫県淡路島における官民協働型地域開発の系譜
コメンテーター:中澤高志(明治大)

サービス化と流通の地理学研究グループ(11号館202室)

成熟社会におけるローカル・ガバナンスの地理学研究グループ(11号館201室)
近藤祐磨(金沢大):環境ガバナンス研究におけるスケールとネットワーク――環境保全活動の分析視角」 ※2022年秋季学術大会時の再報告

空間的な視野に基づく交通研究グループ(12号館205室)
秋元菜摘(静岡大):コンパクトシティとスマートシティの接合――浜松市DSCを事例とした考察

水文地理学研究グループ(12号館202室)