2008年秋季学術大会巡検のお知らせ

10月6日(月)に以下の2班の巡検を実施いたします.参加希望者は,各班の申込先にハガキまたはe-mailでお送り下さい.その際は,参加巡検班・氏名・住所・電話番号・電子メールアドレス・所属を記載の上,各班の申込先までお送り下さい.申し込みの締切りは8月31日(日)です.

 1班「『食糧・環境・エネルギー』で地域起こしを進める葛巻町を訪ねる」

 2班「岩手火山麓の地形形成と土地資源利用」



 

1班「『食糧・環境・エネルギー』で地域起こしを進める葛巻町を訪ねる」 

《主旨》21世紀,地球規模の課題である「食料・環境・エネルギー」に貢献しながら,町の発展を図っている事例がある.岩手県葛巻町である.人口8,000人,世帯数2,900の町が,風力,バイオマス,太陽光で17,200世帯分の電力発電を実現している.冬の北西の季節風,夏のやませに苦しめられてきたが,これを逆に利用する中に,新たなエネルギーを生み出す契機を見る.稲作に不適な気象条件をどう克服するかが課題であったが,116年前にホルスタインの導入を実現し,酪農地域を作る基礎を形成した.1976年第三セクターとしてくずまき高原牧場の創設,子牛の育成と採草の牧場経営のみならず,一年一品の商品開発事業,職場の確保,酪農後継者養成,緑・空間を生かした体験学習・修学旅行の受け入れ,さらにグリーンツーリズムへ,次々と事業内容の拡大を進めてきた.1986年には北上山地に自生する「やまぶどう」によるワイン造りが始まる.酸味が強く,鉄分が多い「やまぶどう」を原料とするワイン造りは,悪戦苦闘の商品開発であったが,後には赤字を解消し,地域に密着したワイン造りを実現している. 

集 合:      106日(月)8時,岩手大学図書館前

解 散:      沼宮内駅17時(1次),盛岡駅18時(2次)

コース:       岩手大学-岩洞湖-上外川高原牧場(風力発電)-くずまき高原牧場(見学と昼食)-ワイン工場-JR沼宮内駅(途中解散可)―盛岡駅(解散)

案内者:     山崎憲治・杉浦 直・高橋宏一・遠藤匡俊(岩手大学),中村哲夫(前葛巻町長)

募集人数: 35名(先着順,雨天決行)

参加費:     3,000円(昼食を含む)

地形図:     120万「盛岡」,15万「葛巻」,12.5万「葛巻」

申込先:     020-8550 盛岡市上田3-18-34 岩手大学大学教育センター

山崎憲治(e-mailyamaken@iwate-u.ac.jp

020-8550盛岡市上田3-18-33 岩手大学教育学部

遠藤匡俊e-mailendo-ms@iwate-u.ac.jp

 

2班「岩手火山麓の地形形成と土地資源利用」 

《主旨》19959月に始まった岩手山の火山性地震活動は,1998年に活発化したが噴火には至らず,2004年に低下した.この一連の火山活動は,火山防災対策や被災者・災害弱者の支援体制の整備等を行政・大学・地域住民に迫ると同時に,火山麓という特徴的な地形場における集落立地や土地資源利用に,改めて目を向ける契機となった.本巡検では,火山麓を構成する二,三の地形や堆積物を観察する.また,温水路や戦後開拓集落等を巡りながら,火山麓の土地資源特性に触れる. 

集 合:      106日(月)830分 盛岡駅西口バスターミナル

解 散:      盛岡駅16時,花巻空港17

コース:       盛岡駅西口-(御所ダム湖)-1998年篠崎地震断層-1999年崩落の葛根田玄武洞-(温水路)-1891(明治24)年開設の小岩井農場(昼食)-戦後開拓の花平集落-小岩井岩屑なだれ堆積物-新期火山麓扇状地・2006年御神坂土石流-(春子谷地湿原)-盛岡駅西口-花巻空港

案内者:     豊島正幸(岩手県立大学),土井宣夫(日本火山学会会員),吉木岳哉(岩手県立大学)

募集人数: 25名(先着順,雨天決行,観察地点は若干変更になる場合があります)

参加費:     3,000

地形図     12.5万「姥屋敷」「小岩井農場」「篠崎」「雫石」

申込先:     020-0193 岩手県滝沢村巣子152-52 岩手県立大学総合政策学部

豊島正幸(電話 019-694-2742 FAX 019-694-2743 e-mail: tysm@iwate-pu.ac.jp