出版助成委員会

2010年度活動報告
委員長:上野和彦
委 員:石川義孝、淡野明彦、春山成子、松倉公憲、溝口常俊、吉越昭久

日本地理学会では、今年度から地理学研究の振興と社会への貢献を目的として出版助成制度を開始した。この助成制度の対象となる図書は地理学に関する学術図書とし、2010月12月1日~末日を申請期間として公募した。その結果、12点の地理学書(単著7点、共著5点)の応募があり、いずれもグローバル化が進展する現代的課題に地理学・地誌学的視点からアプローチする力作であった。
 出版助成委員会は、委員7名(含む委員長)によって組織され、審査にあたった。審査は二段階に分け、第一段階は応募された12点の図書の中から各委員が理由を添えて5点を選び、委員長はそれを集計して推薦の多いもの6点を選考した。第二段階は第一段階において選考された6点に対し、各委員が評価点数を付け、委員長がそれを集計して採択順位をつけ、各委員の確認を経て出版助成委員会の選考結果とした。この結果(選考理由を付して)を平成23年2月22日付けで日本地理学会理事長に答申した。
 出版助成委員会の活動は、選考期間が短くかつ各委員の居住地が全国に広がり直接的会合が困難名なため、メールによる会合と情報交換によって選考を進めた。
 出版助成委員会の答申を受け、理事会決定した受賞者名・選考理由を下記に掲載する。

交付認定者:阿部和俊会員
阿部和俊編『日本の都市地理学50年』
 日本における都市地理学研究史として貴重な成果である。都市地理研究者および都市地理学を学ぶ学生・院生にそのエッセンスを広く提供することは、大変意義のあることである。

交付認定者:埴淵知哉会員
埴淵知哉著『NGO・NPOの地理学』
 日本の地理学において手薄な分野であり、NGO・NPOを初めて本格的に扱った意欲的な著作で地理学の新しい潮流を感じさせる。地理学以外の分野にむけてメッセージ性がある。

交付認定者:丸山浩明会員
丸山浩明編著『パンタナール―熱帯大湿原の豊穣と脆弱―』
 極めて地理学的な発想、人文・自然地理学からの両面からの研究内容である。辺境地域の環境を伝えることの重要さ、南米についての情報の少なさなど、地理学以外の一般の読者にも発信したい。
 
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