学会情報

2018年春季学術大会:各研究グループの研究集会開催について

1.日時および会場 3月23日(金)午後.N棟,S棟で開催されます.会場はグループ名の後に示します.
2.集会および話題提供
―13時~15時開催―
地域連携活動研究グループ(S202教室)
 岩動志乃夫(東北学院大):宮城県女川町の本設商業施設開業に伴う来訪者特性
 櫛引素夫(青森大):『道の駅』と大学の連携が持つ課題と可能性――青森大学の事例から
 初澤敏生(福島大):福島県玉川村における地域づくりと学生参加
「新しい公共」の地理学研究グループ(S201教室)
 美谷 薫(福岡県立大):福岡県飯塚市における合併後の行政資源配分と住民意識
 前田洋介(新潟大):非大都市圏地域における自治体内分権制度の普及とその背景
健康地理研究グループ(N205教室)
 香川雄一(滋賀県立大)・本岡拓哉(立正大):英米の大都市における健康環境問題の過去と現在
 春日あゆか(大阪市立大・研):言説空間とネットワーク――19世紀半ばイギリスの煤煙対策を事例に
気候と災害の歴史研究グループ(N204教室)
 三上岳彦(帝京大)・財城真寿美(成蹊大):JCDP(日亜気候データ計画)ウェッブサイトの全面更新について
 平野淳平・三上岳彦(帝京大):江戸と周辺域における18-19世紀複数日記天候記録の相互比較による信頼性の検証
GISと社会研究グループ(N202教室)
 山下 潤(九州大)・岩崎亘典(農研機構)・西村雄一郎(奈良女子大)・瀬戸寿一(東京大): 
  OSM(OpenStreetMap)のデータ品質について
 岩崎亘典(農研機構):地理空間情報におけるオープンデータの公開に係る問題点について
観光地域研究グループ(N201教室)
  大学生および大学院生による観光地理学研究の紹介と討論
国際経済・経営地理学研究グループ(S305教室)
 阿部康久(九州大)・陳  瑜(九州大・院):中国江蘇省南部地域におけるアパレル産業の発展に関する研究
  ――地方政府の政策と企業家の経営判断に注目して
 鎌倉夏来(東京大):日系化学企業におけるグローバルR&Dの経営的課題に関する一考察
ネイチャーアンドソサイエティ研究グループ(S302教室)
 西尾さつき(愛知県立大・学):外来生物ジャンボタニシをめぐる社会構造の分析
 髙野哲司(総合研究大学院大・院):日本の都市における庭の植物景観の移り変わり――東京都台東区谷中の事例
 白坂 蕃(東京学芸大名誉教授)・渡辺悌二(北海道大):パミール北部カラ=クル村における“遊牧的”牧畜とコモンズ問題
中国地理研究グループ(S301教室)
 「中国の若手研究者のみた珠江デルタ」
 魏 敏莹(中山大・院)
 成 婷婷(中山大・院) 
環境地理教育研究グループ(N306教室)
 朴 恵淑(三重大):三重大学・三重県のユネスコスクール活動と環境地理教育との連携
 矢野竹男(三重大):三重大学大学院地域イノベーション学研究科と三重県内企業との持続可能な地域活性化のための取り組み
 宋 苑瑞(法政大・非):カリフォルニアの山火事――なぜそこまで被害が広がったのか
乾燥・半乾燥地域研究グループ(N302教室)
 Batkhisig  Ochirbat and Ganzorig Ulgiichimeg (モンゴル科学アカデミー地理学地生態学研究所) :
  Soil Pollution at Ger Area, Ulaanbaatar, Mongolia
 鹿島 薫(九州大):モンゴル・ウランバートル市における土壌汚染および水質汚染についての現在申請中
 (予定も含む)のプロジェクトについて
 高村弘毅(立正大名誉教授):カンボジア・タケオ地域における乾季のマンゴ栽培の地下水利用
近代日本の地域形成研究グループ(N301教室)
―15時~17時開催―
地理学のアウトリーチ研究グループ(S202教室)
サービス化と流通の地理学研究グループ(S201教室)
都市の社会・文化地理学研究グループ・都市地理学研究グループ(N205教室)
 Hyun Bang Shin(London School of Economics, Department of Geography and Environment):
  Unequal Cities of Spectacle in the Global East  (質疑応答には通訳あり)
都市気候環境研究グループ(N204教室)
 田村望海(神戸大学附属中等教育学校・学):六甲山地からの冷気流による気温低下効果と季節変化の解析
土地利用・陸域変化研究グループ(N202教室)
持続可能な交通システム研究グループ(N201教室)
産業経済の地理学研究グループ(S305教室)
 佐々木 達(宮城教育大):東北地方の小都市経済の現況(1)――秋田県湯沢市
 山本匡毅(相模女子大):東北地方の小都市経済の現況(2)――山形県長井市
モンスーンアジアの風土研究グループ(S302教室)
 遠藤 尚(高知大):インドネシアジャワ島における生鮮食品生産流通状況の変化について
 小岩直人(弘前大):破局噴火を経験した平野の風土を考える――青森県津軽平野の事例
 池谷和信(国立民俗学博物館):モンスーンアジアの家畜と人
エスニック地理学研究グループ(S301教室)
 木戸 泉(元東京学芸大・院): 戦争記憶の表象からみるエスニック・アイデンティティの強化と継承
  ――クロアチアの紛争地ヴコヴァルのコメモレーションを事例に
 澤 宗則(神戸大)・南埜 猛(兵庫教育大):日本におけるインド系移民社会とネパール系移民社会の比較研究
離島地域研究グループ(N306教室)
 助重雄久(富山国際大):離島観光の振興とその限界――宮古島を事例として
 遊佐順和(札幌国際大):利尻島・礼文島の昆布漁における外部人材導入の意義
農業・農村の地理学研究グループ(N302教室)
地図・絵図資料の歴史GIS研究グループ(N301教室)
 松本裕行(大阪市立大・院)・藤田裕嗣(神戸大):GISを用いた近世・近代の都市空間変遷の分析
  ――堺大絵図と大阪市航空写真との比較による『総合資料学』の試み
 李 媛媛(茨城大・院):近代大連の地図と大連の中心市街地

2018年春季学術大会:「英文叢書出版セミナー」の開催について

開催趣旨:日本地理学会では,地理学研究の振興と国際社会への貢献を目的として,英文叢書「International Perspectives in Geography: AJG Library」を刊行しています.このセミナーでは,英文叢書出版事業の概要について詳しくご説明するとともに,英文叢書を出版するに当たって英語での執筆に役立つヒント,また国際学術出版業界における電子書籍出版の最新事情について御紹介いたします.

日時:2018年3月23日(金)13:00~14:30

会場:東京学芸大学(S棟)S206教室

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2018年春季学術大会:タイムテーブル

2018年春季学術大会:会長講演のお知らせ

下記の通り会長講演を行いますので多数御参加下さい.

1.日 時 3月22日(木)17時~17時45分

2.場 所 東京学芸大学S棟第10会場(S410教室)

戸所 隆(高崎経済大学名誉教授):知識情報社会への転換を妨げる日本の地域システムと地理学界への期待

 私は過去50年にわたり大学を拠点に都市地理学を中心に研究をしてきた.この50年間の前半で日本は最先端の豊かな工業社会を構築したが,その後の知識情報社会への転換は遅々としている.その要因として縦型から横型へ構造転換できない日本人の意識や地域社会システムがあり,その改善における地理学の役割は大きい.本講演では研究を通して認識した地理学の重要性・役割と特に地理学界への期待を述べたい. 私の地理学研究は都市化による都市構造の変化を動的把握する都市空間の立体化研究から始まり,今日までの私の研究基盤になっている.すなわち,都市機能・人口の集積や高度化は市街地の外延的拡大とともに都心の立体的再開発を促し,水平的機能分化と同時に垂直的機能分化を惹起させ,都市・都市圏構造が再構築される実態を明らかにできた.また,以上の都市圏全体の機能配置やその動向から構造変化を俯瞰的に捉えることで,都市圏内ネットワークの構造変化を見出すことができた.

 日本の国土構造・都市システムは東京を最上位とする垂直統合型であり,中央集権政治体制のもと先進諸国を追尾する高度経済成長期には効率良い構造であった.しかし,1980年代後半から垂直統合型国土構造の中で,都市を分節化・ダウンサイジングして個性化(分都市化)と水平ネットワークで構造転換する動きが京阪神で見られた.また,東京の副都心も都心化し,都心-副都心-副副都心と階層化した構造から新宿・池袋・渋谷・品川などが自立性を高めダウンサイジング・ネットワーク構造に転換してきた.この構造はコンピュータ・ネットワークと同じである.そこで規模の大小,中心と周辺はあるが,上下関係のない水平ネットワーク型の「大都市化・分都市化型都市構造」に再構築される概念を創出した.この概念は個性あるまちづくりやコンパクトシティ形成,分権型合併を理念とした平成の大合併や国土政策にも活用している.

 知識情報化社会の地域システムにはコンピュータ・ネットワークに適した構造が求められる.経済システムや経済活動の活発な大都市圏構造は,情報化・国際化の動きに対応して大都市化・分都市化型に転換することで一定の成長を見た.しかし,農業文化時代の首都・京都,工業文化時代の首都・東京から脱却して情報文化時代の新しい首都を創造する国土構造改革は頓挫している.その結果,東京一極集中・地方衰退問題が解決できず,既存国土基盤も充分に活かせずに国際社会での日本の地位低下を招いている.この大きな要因として階層型固定電話システムに代表される垂直統合型の地域社会システム・国民意識・開発哲学があると考える
日本がバブル崩壊以降の失われた20年から脱却できないのは,国土構造をはじめ多くの地域社会システムが従前の閉鎖型垂直ネットワークで,システム相互間にミスマッチが生じるためと考える.再成長には地域社会システムや国民意識を開放型水平ネットワークに転換させる必要があり,地理学の果たす役割が大きい.

 地理学は人文・自然分野がそれぞれ高度にダウンサイジングしつつ専門分化し,それらが相互に協力して多様性ある地域現象を時空間的・俯瞰的に総合化して新しい価値・考えを創出している.今日の学問が極端な専門分化により全体像を見失う中にあって,地理学会は大都市化・分都市化型都市構造同様に分都市にあたる都市・経済・歴史地理学や地形学・水文学などを水平ネットワークするプラットフォームとして地理学の価値を高めてきた.しかし,地理学の社会的有意性・認知度の向上には研究者・起業家・出資者・実務家(開発・製造・販売など)の集うプラットフォームの更なる強化が必要となり,地理学会の改革が求められる.また,地理学界の総力で多くの大学に地理学部を創設し,地理学の見える化を図ることが期待される.

2018年秋季学術大会:お知らせ(第1報)

2018年日本地理学会秋季学術大会は,下記の通り開催されることになりましたので,お知らせいたします.

  1. 期 日 2018年9月22日(土)~24日(月)(ただし代議員会は21日(金)午後もしくは22日(土)午前中に予定)
  2. 会 場 和歌山大学
  3. 連絡先 〒640-8510 和歌山市栄谷930
        島津俊之(教育学部地理学教室)電話073-457-7308 e-mail: shimazu@center.wakayama-u.ac.jp
  4. 日 程 9月22日(土) シンポジウム,一般発表,懇親会
        9月23日(日) シンポジウム,一般発表,研究グループ
        9月24日(月) 巡検